ある町での健康づくり大会のこと。お薬相談コーナーに訪れたAさん。「今使っている薬を飲むと胃が痛くなる。どうして」との相談。そこで薬を見せてもらうと、Aさんは、膀胱炎、神経痛、風邪で三ヶ所の医療機関を受診。処方された薬は、それぞれの医療機関から同じ種類の痛み止め(非ステロイド性消炎鎮痛剤)をもらっていることが分かりました。受診の際、別の医療機関から薬をもらっている事を黙っていたため、それぞれの医師はAさんの症状に合わせた薬を処方し、その結果、同じ痛み止めを三重に飲んでいたわけです。一般的に、痛み止めは、痛みを取る、熱を下げる、炎症を止めるといった効果が有りますが、その反面、自分の胃を守る役目をしている体内物質(ある種のプロスタグランジンなど)を作れなくしたり壊してしまう働きがあります。そのため、痛み止めを飲むと胃に負担がかかり「胃が痛い・・」となるわけです。また、痛み止めは、「喉の痛みに効く薬」や「腰の痛みに効く薬」といったように体の部位別に作用するのでなく、全身に作用して、痛いと感じる場所の痛みを取っています。そのため、痛み止めは1種類で効果があります。Aさんの場合は、こういった痛み止めの作用というよりは、今使っている薬があるのに、それを別の医師に伝えなかったところに問題があったと言えます。複数の医療機関に受診する時は、今使っている薬をきちんと医師に伝えるようにしましょう。なでしこ薬局では、処方された内容を記録できる『お薬手帳』を配っています。 |