1.薬を飲むと胃が痛くなる?・・ 
 ある町での健康づくり大会のこと。お薬相談コーナーに訪れたAさん。「今使っている薬を飲むと胃が痛くなる。どうして」との相談。そこで薬を見せてもらうと、Aさんは、膀胱炎、神経痛、風邪で三ヶ所の医療機関を受診。処方された薬は、それぞれの医療機関から同じ種類の痛み止め(非ステロイド性消炎鎮痛剤)をもらっていることが分かりました。受診の際、別の医療機関から薬をもらっている事を黙っていたため、それぞれの医師はAさんの症状に合わせた薬を処方し、その結果、同じ痛み止めを三重に飲んでいたわけです。一般的に、痛み止めは、痛みを取る、熱を下げる、炎症を止めるといった効果が有りますが、その反面、自分の胃を守る役目をしている体内物質(ある種のプロスタグランジンなど)を作れなくしたり壊してしまう働きがあります。そのため、痛み止めを飲むと胃に負担がかかり「胃が痛い・・」となるわけです。また、痛み止めは、「喉の痛みに効く薬」や「腰の痛みに効く薬」といったように体の部位別に作用するのでなく、全身に作用して、痛いと感じる場所の痛みを取っています。そのため、痛み止めは1種類で効果があります。Aさんの場合は、こういった痛み止めの作用というよりは、今使っている薬があるのに、それを別の医師に伝えなかったところに問題があったと言えます。複数の医療機関に受診する時は、今使っている薬をきちんと医師に伝えるようにしましょう。なでしこ薬局では、処方された内容を記録できる『お薬手帳』を配っています。

2.風邪でもないのに空咳が・・
 「最近、風邪でもないのに咳が出て。孫たちに悪いから」と三世代同居のCさんから相談。Cさんは、カプトリルという血圧を下げる薬を飲んでいたのですが、この薬(ACE阻害剤・・腎臓にある血圧を上げる物質を作れなくする薬)の仲間の中には、長期間服用していると、風邪でもないのに「コンコン」と空咳が出る場合があります。お医者さんに相談し、別の薬に変えてもらってからCさんの咳も止まり、孫への心配もなくなりました。この空咳という症状はペプチドの入っている特定保健食品などにおいても起こりえます。薬のみならず、健康食品などを常用している場合も、必ず医師や薬剤師に伝えましょう。