5.薬が原因で便秘になる・・・
 女性の方や高齢の方で便秘に悩まされている方も多いはず。ましてや、薬が原因で不快な思いをしているとしたら、嫌ですよね。高齢になると、歯が少なくなり、食事の量が減って、食物繊維の量が減るほか、運動不足や水分摂取の少なさ、排便時の腹圧が不十分(特に寝たきりの方などは寝たままでおなかに力が入りません)など、いろいろな原因で便秘になりやすくなります。「薬を飲んでも何も出ない」というおばあちゃんに話を聞いてみると、「ほとんどご飯を食べていない」なんてことも。これでは出ないわけですよね。
臨床的に言うと「3日以上排便のない場合、あるいは1日の便量が35グラム以下の時」が便秘とされているそうです。ですから、1日や2日出ないからといって心配しすぎることもないようです。でも、薬が原因で便秘になっているとしたら嫌ですよね。
便秘の原因になる薬は、抗うつ薬、抗コリン薬、制酸剤、抗パーキンソン薬、バリウムなどいろいろ考えられます。また、コデインという成分の入った咳止めなどを飲むと、腸管の運動と水分の分泌が抑えられ、腸管からの水分吸収を進めるため便秘になりやすくなります。こういった薬を飲んでいる方は、水分を多めに取るように心がけましょう。また、普段から便秘気味の方はお医者さんに相談し便を柔らかくする薬(便秘薬)を処方してもらうとよいでしょう。

6.「調子がいいから」といって薬を勝手にやめてもいい?・・・
 ある老人クラブの勉強会でのこと。受講者の一人であるAさんからこんな話がありました。「先日、私の友人の一人が調子がいいからといって血圧の薬を勝手にやめて、あの世にいってしまいました。」Aさんの友人は訪問指導の保健婦さんから「ちゃんと飲まないとだめ」と注意された翌日の出来事だったそうです。血圧の薬は、飲んでいるから血圧が安定し、調子がいいのですが、飲むのを止めたり忘れたりすると急激に血圧が上がり、血管が破れて脳出血になることもあります。これは何も血圧の薬だけの話ではありませんが、特に高血圧や糖尿病といった慢性疾患の場合には、毎日のことなので「飲み続けているから調子がいい」ということを忘れがちになるのでしょう。でも、命にかかわることですので、決して自己判断で薬を勝手に止めてはいけません。薬について心配なこと、分からないことは薬剤師に気軽にご相談下さい。