| 7.同じ症状だから自分の薬を人にあげてもいい?・・・ |
血圧が高く、足がむくみやすい体質のAさん。ある日、立ち仕事をしていて足がむくんだ娘さんに「同じ症状だから」と自分の薬をあげた。Aさんが渡した薬は降圧利尿剤のフロセミドというお薬。尿を出してむくみを取ったり、血圧を下げる薬です。でも、この薬は普段血圧が正常な人には必要のない薬。「同じ症状だから」と娘さんに飲ませた結果、娘さんは血圧がさがりすぎて倒れてしまったのです。
また、こんな事例もありました。仲のいいBさんご夫婦。心臓を患っているご主人は心臓病用の貼り薬を、肩の痛みがひどい奥さんは消炎鎮痛剤の貼り薬を使っていました。ところが、奥さんの使っていた貼り薬が切れてしまったため痛みが出てはと心配したご主人が自分の貼り薬を奥さんにあげてしまったのです。この二つの貼り薬は外観も似ていたため、ご主人はどちらも同じような“痛み止め”の貼り薬と思われたのでしょう。結果、奥さんは顔がほてって具合が悪くなりました。
医師は、患者を診察し薬が必要な場合には患者さんの症状や体質、年齢、体重、肝臓・腎臓の機能などすべてを考慮した上で薬の種類、量、回数などを決めています。つまり、医師の処方する薬は患者さん一人ひとりに対するオーダーメイドなのです。症状が似ているからといって、ご自分の薬を他の人にあげたりするのは絶対に止めましょう。 |
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| 8.鼻炎薬を飲んだらおしっこの出が悪くなった・・・ |
風邪をひいて鼻水が止まらないBさん。家にあった市販の鼻炎薬を飲んだところ「おしっこの出が悪くなった」と薬局に相談。Bさんはもともと前立腺肥大症の治療薬を飲んでいました。この薬は主に膀胱の筋肉の収縮力を強くし、前立腺が腫れて出にくくなっている尿を出そうとする働きがあります。一方Bさんが今回飲んだ鼻炎薬には、抗ヒスタミン作用といって、咳や鼻水を止める作用のほか、眠たくなったり筋肉をゆるくする作用(筋弛緩作用)などもあるものでした。つまり、逆の作用を持つ薬を一緒に飲んだために前立腺の薬の効果が弱くなり、「おしっこが出にくい」という元の悪い状態に戻ってしまったわけです。
市販の風邪薬や鼻炎薬の添付文章(薬の説明書)には「緑内障のある方、排尿困難な方は、服用前に医師または薬剤師に相談してください」と書いてありますが、Bさんはこれを読まずに服用してしまったようです。
このように、市販薬といえども安易な使い方は禁物です。市販薬を買うときも必ず薬剤師に相談しましょう。 |
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